異端児リーマンの記録

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海外駐在4ヶ国目、駐在員継続によるプチ アーリーリタイアを夢見る40代中年奮闘記

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【早退関連17】アーリーリタイアが日本で異端である理由

お越しいただきありがとうございます。

 

本日は、サラリーマンにおけるアーリーリタイア(早退)やFIREという考え方が、日本ではまだまだ異端であるという点について、考察していきたいと思います。

 


アメリカ発「FIRE」とは?


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FIRE(Financial Independence, Retire Early)とはアメリカで徐々に広がっている、経済的自立・自由と早期退職を意味する言葉である。
※単語の意味の一つでもあるクビ(解雇)を連想する人もいるかもしれないが、自分の意思で早退することである。

 

そして、FIREムーブメント(活動)とは、経済的自立を達成後に早期退職を実行することを目指す活動である。
このFIREムーブメントにおける有名な考え方として4%ルールというものをよく耳にする。細かな条件設定は省くが、シンプルに言うと、

 

◆退職後に必要としている年間生活費の25年分の資産を形成する
◆その資産を全額年率4%で運用する

 

という考え方である。この考え方に従えば、他の要因が無い限り、元金を減らさずに生活していけることになる。
退職後、年間450万円の生活費が必要な場合、1億1,250万円の資産を年利4%で投資に回せば、元金は減らさずに生活していけるというもの。
※25倍の4%なので当然の計算ではあるが、「どれくらいで早退できるのか?」という判断材料の1つであると言える。

異端児リーマンのプチ アーリーリタイア企画では、元金を減らさないという考え方はしておらず、更に税引き後4%で運用することも、ハードルが高すぎるため見込んでいない。
↓以前の記事「プチ アーリーリタイア企画について」hereticsalaryman.hatenablog.com

 

 

②日本で早退が浸透していないだけでなく異端と映ってしまう理由


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日本ではアーリーリタイアやFIREという言葉はあまり浸透していない。その理由について考えてみると、いくつかの日本ならではの状況が見えてきた。

更に、ただ浸透していないというだけでなく、日本だからこそ、それが異端と映ることにつながっているようにも思える。

 

 

理由1:年功序列給与体系と加算型退職金


まず日式の典型例でもあるが、勤続年数に応じた給与体系、そして退職金というものが挙げられそうだ。


日本型企業は皆終身雇用を前提としており、60歳や65歳の定年で退職すればその後年金へシフトし、暮らしていけるという考え方が一般的である。
役職定年制度を除けば、年を重ねるごとに給与は増えていく。
※勿論昇給率は昔に比べてどんどん下がっているが、それでも少しずつであっても増えていくというのが一般的である。


つまり、多少仕事が嫌いであっても、我慢して残っていれば給与や退職金が増えていく!ここで辞めたら損だ!と考えるのだ。
更に、どれだけ優秀であっても、20代で1000万円の年収に到達する人は日系企業ではまだまだ少なく、若年層で資産を形成することが困難な環境と言えよう。
このような環境が、日本でアーリーリタイアやFIREという発想が根付かない要因の1つだと感じている。

 

 

理由2:資産運用不足


サラリーマンのアーリーリタイア、FIREの実現に欠かせないのが投資である。
多少の投資をしている日本人サラリーマンは多いと思うが、殆どの方は、リスクを鑑みて金融資産の大部分は預貯金で構成されているという形(=保有資産における投資比率が低い形)かと思う。


資産運用(投資)を積極的になれない点、こちらもアーリーリタイアやFIREに繋がらない要因であろう。
※日本が長期的に物価や株価が停滞しているということも投資への魅力に水を差しているのかもしれない。

 


理由3:日本国憲法による規定


すべて国民は勤労の権利を有し義務を負う。(日本国憲法第27条1項)
日本人は憲法により勤労の義務を課されている
この精神から、定年前に働くのを辞める事に違和感や時に偏見を生じているのかもしれない。


実際に、異端児リーマンもプチ アーリーリタイアを目指して、金融資産形成に勤しんでいるが、早退後の肩書を考えたりと、日本人としての世間の目を気にしがちだ。

 

この憲法による規定だけでなく、金太郎飴的な発想を好む人が多いと言われがちの日本では、アーリーリタイアは流行っていない≒異端、そして異端は変であるという考え方になる人も少なくないように感じている。

 

↓以前の記事「リタイア後の肩書き」

hereticsalaryman.hatenablog.com

 

以上、アーリーリタイアやFIREが日本で馴染まない理由やその異端性について考えてみた。

一人ひとり、置かれている環境や考え方が違うため、アーリーリタイアやFIREムーブメントを闇雲に推奨するつもりはないが、働く意義や老後を含めたライフプランについて考えてみることは強くお勧めしたい

 

 

 

 

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