異端児リーマンの記録

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海外駐在4ヶ国目、駐在員継続によるプチ アーリーリタイアを夢見る40代中年奮闘記

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【早退関連52】新築マンション価格の過去最高値更新という不思議

お越しいただきありがとうございます。


本日は、10月に発表されて以来、何かと話題となっている、新築マンション平均価格が過去最高額を更新したという不思議な現象について見ていきたいと思います。

 

個人的には、マンション価格にも需要と供給が大きな要因として反映されるものと理解しており、人口減少が続く日本では、都心部など特定の場所や物件を除き、全体的には下落傾向に向かうものと考えていましたので、不思議という表現を使用しました。

 

過去に、アーリーリタイアを目指す場合の、持ち家VS賃貸についての考察記事を挙げておりますが、今回の記事は、そちらと一部内容が重なる部分もあるかと思います。
↓以前の記事「アーリーリタイアと持ち家VS賃貸」

hereticsalaryman.hatenablog.com

 

 

①首都圏新築マンション平均価格について


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オリンピック終了後に下がるであろうと言われていたマンション価格について、実に驚いたデータが発表された。


10月18日に不動産経済研究所が、2021年上半期(4月〜9月)の新築マンション1戸あたりの平均価格が、前年同期比+10.1%の6,702万円となり、上半期データとして過去最高額となったことを発表した。
更に、都心のタワーマンションの売れ行きも絶好調とのことで、マンションの販売個数も上半期ベースで前年同期比45%増との高水準とのことである。

 

なぜ?というはてなマークが頭から離れないが、まず新築マンション販売価格高騰の理由について、いくつかの記事によると、
❐土地価格の高騰
❐建築資材の高騰
❐人材不足による人件費コストの高騰
❐高級マンション需要の増加(内外装の高級化)
ということのようである。


確かに建築資材が高騰したり、オリンピック需要で人材不足となって、人件費コストが上がっていることは納得できた。ただ、平均価格(中央値ではないが)6,700万円のマンションがガンガン売れているという現状、いったい誰が買っているのか?という疑問が次に襲ってくる。


こちらも、記事によると、
❏富裕層と外国人投資家
❏若いパワーカップル
が購入しているとのことであった。

 

まず、富裕層や外国人である。新型コロナ蔓延で海外旅行や趣味への資金注入が長期間できていない富裕層が、お金の使いみちとして、高級マンションを購入するというケースや、外国人投資家を含め、まだまだ世界的に安い?とされている日本の首都圏のマンションへ値上がりを狙って投資用として未入居前提で購入するケースがあるとのことだ。一定数こういうニーズもあるのであろう。まだまだ資産価値は上がっていくと見ている投資家もいるとのことだ。

 

さて、次はもう少し現実味のある購買層の情報であるが、若いパワーカップルが、湾岸地区のタワーマンションを好んで購入しているというケースも多いようである。

パワーカップルとはいくつかの定義があるようで、共働きで世帯年収が1,400万円を超える夫婦という基準や、夫婦ともに正社員で世帯年収1,000万円という基準、更にはもっと細かく、夫600万円以上、かつ妻400万円以上の夫婦という基準などがあるそうだ。

いずれにしても、夫婦共働きで且つ、現時点で世帯年収1,000万円以上というのが最低ラインの基準となるようである。

この若年層ファミリーの購買意欲の向上が、近年のマンション価格高騰後も販売数が伸びている基盤の一つとなっているとのことである。

現在は銀行ローンも低金利ということも相まって、年収の7倍程度のローンを組むパワーカップルも多いのだとか。

 

個人的な感覚として、人口減少のこの局面、東京都心の区ならまだしも、首都圏と呼ばれる1都3県を含めた形で価格の上昇が続いているというのも、意外な事実であった。

 

因みに、国土交通省が本年3月に発表している公示地価は東京圏でも8年ぶりに下落とのことであるが、この公示価格はその時々の政治的、経済政策的な思惑まで反映されることが多く、この下落自体が100%地価動向とは一概には言えない。ただ、政策的意図によるものである場合でも、やはり直近では地価が上がりすぎていると捉えられているのかもしれない。

 

以前の記事でも記載しているが、今後人口減にともない、都心部の駅近物件でのみしか資産価値を維持できないと考えていた中、事実として、むしろ資産価値の上昇が広範囲に渡って続いていたのである。

 

2011年にマンションを購入した異端児リーマンにとって、昨今の中古を含むマンション価格や土地価格の上昇トレンドは、(実際家族の意向もあり、売らないのであるが)資産評価額の上昇につながっており、気分的にも嬉しいものである。

 


②アーリーリタイアと持ち家について


持ち家(マンションや戸建て)を資産と捉えるか、高級な消費財と捉えるか、はたまた負債と捉えるのか、正直その人の価値観によって違った意見が色々と出てくる分野であるが、アーリーリタイアにおけるコストパフォーマンスの観点からは、現在の上がりきってしまっている?(と、どうしても考えてしまう)状況での新築マンションの購入は大きなリスクと言わざるを得ない。

以前から話をしている、都心部の駅近マンションについても、現在は例外なく史上最高値の価格水準に入っており、こちらも現時点の高い価格のまま、価値を維持できるか、不透明である。(少なくとも資産性という観点では、都心部駅近物件であったとしても、現時点での購入はリスクと言えよう。)

 

非常に不思議なトレンドと感じているが、今注目されている湾岸エリアのタワーマンションの資産性という部分も含めて、今後もマンションの価値という点をモニターしていきたい。

 

 


▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。