異端児リーマンの記録

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海外駐在4ヶ国目、駐在員継続によるプチ アーリーリタイアを夢見る40代中年奮闘記

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【早退関連110】持ち家 VS 賃貸 における「150の法則」

お越しいただきありがとうございます。

 

本日は、持ち家 VS 賃貸の検討に用いられるという「150の法則」についてとなります。

 

これまでにもこのブログ上で、持ち家と賃貸どちらが良いのか?という話題を取り上げたことがあるのですが、その際にも記載したように、これは比較検討のための前提条件をを付けずに議論しても結論に至りにくい事項となります。

例えば経済的(金銭的)にどちらが得なのかというような形であれば比較できるのですが、そのような前置きがなければ、双方に様々な分野のメリットが点在しているため、議論自体が平行線となってしまうことが多いということを記載しました。

hereticsalaryman.hatenablog.com

 

私自身も知らなかったのですが、経済的(金銭的)に持ち家と賃貸を比較する場合に、この150の法則というものが有効的なツールになりうるということのようです。

 

あくまで北米のケースで有効な法則とのことですが、折角巡り会えた情報でもありますので、こちらでこの法則とその考え方についてまとめていきたいと思います。

 

 

①150の法則とは


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150の法則とは、持ち家と賃貸を経済的(金銭的)に比較検討する際に、持ち家の毎月のローン返済額の150%(1.5倍)と、賃貸物件の毎月の賃料を比較し、安価な方に分があるという考え方である。


この法則は、カナダ在住のクリスティー氏によって提唱された。クリスティー氏は元コンピューターエンジニアで、30代で早期リタイアを成し遂げ、「FIRE 最強の早期リタイア術」という本を出しているのであるが、この中で上述のような150の法則というものを紹介している。

 

この法則を少し具体的に掘り下げてみよう。

一般的にマイホーム購入(例えば戸建住宅)を検討する場合においては、毎月の予定ローン返済額と、現在の賃貸物件の家賃を比較してどちらにするべきかを比較検討ことが、「ある意味」一般的だとされることが多い。実際に不動産の営業などから「今の家賃より安い返済額ですし、将来自分のものになるので持ち家購入が断然おすすめ!」というような謳い文句を聞いた方もいらっしゃるかもしれない。

 

検討例:
住宅ローン返済予定額 10万円/月
現在の賃貸物件の家賃 12万円/月

 

一見、この数字だけを見ると、家賃よりローンの返済予定額が2万円低いため、経済的(金銭的)な比較検討においても、持ち家購入で良い!という考えになる方もいるかもしれない。

しかしこの法則では、持ち家の場合、購入後の維持管理のための費用固定資産税、銀行などへ支払うローン金利売却時の手数料諸経費などを加味する必要があるため、賃貸との比較対象としては(北米場合では)、ローン返済額の150%と設定するべきであるというもので、今回のケースの場合では、持ち家10x1.5=15万円と、賃貸の家賃12万円の比較となり、経済的(金銭的)には賃貸の方が依然としてお得であるという結果となる。
※色々と言いたいこともあるが、ここでは内容の紹介のみに努める。

 

実際、こちらは平均的な北米地区での費用シミュレーションとして紹介されているようで、実際にクリスティー氏が試算した内容によると、住宅の所有にかかる追加コストは、(30年ローンの内)9年間の一般的な住宅ローンの利息とほぼ同額となり、その利息分はこの9年間のローン返済額のおよそ5割を占めている。つまり、毎月のローン返済額の150%のコストとなるということが言えるそうだ。そのため、北米では持ち家はローンの金額だけでなく、その150%が実質的なコストとなるという考え方とのことであった。

 

日本のケースでは、金利も違えば、毎年の不動産価格上昇率も、北米のそれとは違うため、この150%(1.5倍)という値自体は参考にならないのであるが、少なくとも持ち家を持つということは、それに付随する維持管理費、固定資産税、ローンの金利だけでなく、売却時には少なくない手数料や経費などもかかることを理解しておかねばならないという警鐘としての役割は大きいと言えよう。

 

本件は北米のケースで、この150%というものを導くために、同氏が実際に調べた具体例(根拠)も紹介されていたが、ここではそちらの紹介は割愛する。

 


②私の150の法則の捉え方

 

いきなり少し脱線するが、この法則の発案者は、所有者にとって自身が住む前提での持ち家は最悪の投資資産であるとも言っている。だからこそこの法則は、持ち家の場合の正しいコスト把握についての警鐘をならしているとも言えるのであるが、私自身、この持ち家が最悪の投資資産であるという点については、現在の日本においては半分は正解で、半分は不正解とも感じている。

 

あくまで経済的(金銭的)にどちらが得なのかという話なのではあるが、リセールバリューが保ちにくい(人口減少、都心一極集中が進む)郊外や田舎での持ち家となれば、持ち家は確かに最悪の資産ともなり得る。

 

一方で価値が上がっている、または長期にわたって保たれうる都心部の駅近物件であれば、その持ち家はインフレにも強い優良資産となる。

例えば20年後に買値で売却できた場合は、その20年間は管理修繕の費用、固定資産税、ローンの金利(超低金利)+再販にかかる費用(税+諸費用総額)のみで住むことができた魅力的な物件であるとも言えよう。
(資産としての持ち家を考えた場合であり、郊外や田舎の持ち家の場合でも、経済的・金銭的価値以外の面でも劣であるということは言っていない点、お含みおき願う。)

 

さて、本題のこの150の法則についてであるが、全てに当てはまるものではないが、非常に重要な着眼点であるとは言える。


私の実家のあるような辺鄙な片田舎で持ち家を検討するような場合は、持ち家は優良な資産とはなりにくいという点からも、(150%という値は別として)単純に家賃とローン返済額を比較するべきではないと言う点に激しく同意できる。更には将来自身が他界した際に、残された家族が固定資産税を払い続けなければならないという負のオマケまであるため、クリスティー氏の言う、持ち家は最悪の投資資産という主張も心に染みてくる。

 

一方で、やはり持ち家が善良な投資資産となるケースも、自身で体感している。10年以上前に購入したマイホーム(マンション)は、今でも購入価格を遥かに越える価格で取引されており、手数料を差し引いても当面買った値段より高く売れるという状態にある。更に駐在期間中に貸し出していた家賃収入まであるときたものだ。

 

今回、この法則に触れ、物事を比較検討をする場合は、与えられた表面上の情報だけを鵜呑みにせず、正しい基準で比較をすることが大切であるということを自身へリマインドすることにも繋がった。

 

早退実現のその時まで(そしてその後も)、世の中に溢れている未知なる考え方に触れて学んでいきたい。

 

 

 

 

 

 


▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。

【早退関連109】投資の三原則の重要性

お越しいただきありがとうございます。

 

本日は、投資の三原則とも言われております、「長期」「積立」「分散」についての話題となります。

 

既に投資活動を始められている方の多くは、この三原則を理解されている、またはこれらの原則に則った運用をされているかと思います。

かく言う私も、定年より少しだけ早退し、第2の人生をフライング的に始めるというプチ アーリーリタイア企画を十数年前に旗揚げして以降、「長期」「積立」については、所属している会社の持株会制度にて実践しており、その効果や重要性をひしひしと実感できているところです。

※海外駐在により、日本の非居住者となっている都合上、株式などへの投資活動が一部制限されており、「分散」投資は出来ておりません。

 

一方で、これまでにリスクを伴う投資活動をしたことがないような方の中には、例えば株式投資などはギャンブルだ!と感じていらっしゃる方も少なくないでしょう。

確かに、多くの投資活動では元本を割り込むリスクがあります。ただ、このリスクを最小限に抑えるためにも、この三原則は大きな役割を果たしますし、投資自体をギャンブルという「偏見」から、資産形成のための重要な「方策」へ変換させる鍵になるものだとも考えております。

 

ここからは、まず基礎の「き」でもあるこの投資の三原則についてそれぞれのポイントをまとめた上で、私のこれまでの投資活動について、この三原則に当てはめた評価をしていきたいと思います。

 


①投資の三原則 について

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投資行為には、そのリスクを低減させ、安定的に収益をあげるための鉄則とも評される、「長期」「積立」「分散」という三原則がある。

以下、夫々を詳しく見ていく。

 

a)長期
投資活動は、長期間の運用であればあるほど、複利効果が期待できるというものである。

 

過去の記事でも取り上げているが、複利とは投資・運用によって得た利益を元本に追加し、更に運用していくことを指す。

例えば、100万円を税引き後5%の配当が出る株式へ投資し、1年目にそこで得た配当金5万円を元本へ追加した場合、2年目は105万円からスタートできることになる。そして3年目には110.25万円となる。これが長期間続くことで、元本は次第に大きくなり、得られる利益も増大することになるのだ。

複利の力として、こちらも以前の記事で登場した「72の法則」に当てはめた場合、この初年度の100万円は約14年で倍となる200万円を突破することになる。(72÷配当5%=14.4年)

 

株式などの投資活動をしていると、ついつい短期的な値動きに振り回されがちであるが、経済成長がある市場の場合、長い目で見るとその資産自身も一緒に成長していくのが一般的とされ、時々による凸凹はあれど、長期保有しているとその資産自体が配当なども相まって右肩上がりになる傾向がある。

 

これが原則の1つ目、長期運用である。


b)積立
次は積立についてである。投資活動では、一定金額を定期的に投じる(=積立する)ことで、ドルコスト平均法による購入単価の平準化が進み、リスクを減らす効果が期待できるとされている。

 

ドルコスト平均法とは、前述の通り、一定金額を定期的に投入する手法である。こちらも株式投資の例として見た場合、毎月定額の10,000円で、ある株式を買い続けるという行為となるのだが、ある月の株価が1株1,000円だった場合、10,000円では10株購入できる。翌月1株1,500円に値上がりすると、同じ投資金額では約6.7株の購入となる。しかし、その更に次の月に株価が急落し1株500円に下がってしまった場合、同じ金額で20株購入できることになる。これらの3ヶ月間では30,000円を拠出して計36.7株を購入したことになる。


一方で、例えば同じ株式を毎月10株ずつ定数で購入していた場合は、この3ヶ月間では同じ30,000円の拠出で30株しか買えていないということになる。
つまり同じ30,000円の投資でも6.7株もの差が生まれることになるのだ。


また、これら以外の購入方法として、初月に一括購入する場合も考えられる。1株1,000円である初月に30,000円一気に買うケースだ。この場合も30株購入となり、同じくドルコスト平均法と比べると6.7株分を儲け損ねていることになる。

※但し、早くから大金を投じている点から、この一括購入は配当金による福利の効果が最も大きいとは言える。(ここはあくまで移動平均単価の優位性としてまとめている。)

 

定額購入の場合(ドルコスト平均法
N月     10,000円 10株購入 (株価1,000円)
N+1月 10,000円 6.7株購入 (株価1,500円)
N+2月 10,000円 20株購入  (株価   500円)
この場合、合計30,000円で36.7株購入できている(平均株価817円)

 

定数購入の場合(10株ずつ購入)
N月     1株1,000円を10株購入 10,000円
N+1月 1株1,500円を10株購入 15,000円
N+2月 1株   500円を10株購入   5,000円
この場合、合計30,000円で30株しか購入出来ていない(平均株価1,000円)

 

一括購入の場合(初月に全額購入)
N月 1株1,000円を30株購入 30,000円
この場合、合計30,000円で30株しか購入出来ていない(平均株価1,000円)

 

ここで注意したいのは、ドルコスト平均法も万能ではないという点である。例えば、株価が下落を続けている局面では、ドルコスト平均法(定額購入)の方が、上記で言うところの毎月定数の株式を購入する場合に比べて、損失が拡大することもあるし、逆に株価がずっと上昇を続けるような場合は当然、初月に一括購入する形が最も稼げる手法となる。前出の通り、損失のリスクを軽減する効果は確かにあるのであるが、場合によっては損してしまうケースや、大きな儲けに繋がりにくいというデメリットも把握しておかねばならない。


c)分散
最後の分散についてであるが、これは投資対象を分散させることでリスクを軽減するというものである。たまごは1つのカゴに盛るな!という格言にもあるように、投資も一極集中だと万が一の事態にその影響を丸被りしてしまう。

 

分散という考え方について、株式投資内での話の場合、
・複数の企業(分野)の株に分散させる
という狭義の分散も勿論あるのだが、そもそも国によるリスクを考慮し、
国内と外国の株式に分散させる
というような分散も効果的だと言えよう。更に、
株式だけでなく、不動産、金、債権などへ分散させる
というような、性質の異なるものへの分散もある。

 

自身での分散が困難な場合は、投資信託を活用する(プロの分散投資運用に任せる)というのも、信託報酬次第ではあるが、悪くない選択肢なのかもしれない。

 


②自身の投資活動と三原則について

 

私も社会人となってすぐに、口座管理手数料が無料であったミニ株から始め、これまでの20数年で紆余曲折、時に大損失などを経験してきている。


短絡的に国内株式の短期売買をしていた、所謂駆け出し時代における一番ひどいケースでは、株式保有していた会社が倒産したり、粉飾決算していたりなども重なり、一度に数百万円の損切りの実施というのも経験している。
この頃は、「短期」「スポット」「一極集中」と、言わばギャンブル的な火遊びであった。

 

ただ、このプチ アーリーリタイアを企画した10数年前からは、非居住者としての国内株式投資の制約もあることから、元々保有していた一部の他社株を除き、自社株への定額投資のみを粛々と実施してきている状況にあり、そこそこの金融資産評価額の増加につながっている。


そして今後も自社株による「長期」「積立」での運用を継続していく予定である。

 

この先、海外駐在が終焉し、再び国内勤務となってからは、持株会制度による自社株への投資は継続しつつも、それまでに蓄積している現金預貯金分を他の国内企業株や海外株式を前提とした投資信託などに振り分け、分散投資を進めていく予定である。

 

※海外駐在により日本の非居住者となっている今は、色々と日本国内投資への制約もあるため、株式投資活動としては自社株の定額購入のみとなっている。給与・賞与などの本業の収入だけでなく、株式投資でも自身の属する会社に依存する形となっているため、業績不振時などにおけるリスクが大きすぎるとも言えるのであるが、購入時に奨励金として10%の補助が付く点は捨てがたく、本帰国した後も、この持株会制度での自社株購入は限度額一杯で継続していくことにしている。

 

色々と記載してきたが、今後もこの投資の原則に則った運用のスタンスは崩さず、資産形成を進めて行く予定だ。

 

そしてこの先も、投資は決してギャンブルなどではなく、お金に働いてもらうという意味で、資産形成に必要な方策の1つであることを周囲の知人友人へも説いていきたいと考えている。勿論、投資は自己判断であり、リスクを伴うことも添えて。

 

 

 

 

 

▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。

【早退関連108】リタイア後にしてはいけないこと

お越しいただきありがとうございます。


本日は、リタイア後にしてはいけないことという話題となります。たまたまネット上で、「定年後にしてはいけないこと」というような複数の記事に出会いましたので、ここではそのポイントの紹介と考察をしていきたいと思います。

 

 

①リタイア後にしてはいけないこと(抜粋)


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以下、ネット上で多数記載のあった「定年後にしてはいけないこと」というような内容の記事からポイントを抜粋し紹介する。
※あくまで抜粋であるので、その記事内容を尊重しここでは私見を入れずに列挙することに努める。

 

<リタイア後にしてはいけないこと>

▫️家にこもる
→筋力、脳の働きの低下、体調や気持ちの落ち込みに繋がる

 

▫️社会との関係を断つ
→ストレスの増加、気持ちの落ち込み、脳卒中や心臓病のリスク増に繋がる

 

▫️年金だけに頼る
→生活費不足、手術等の医療費が払えないなどのリスク増に繋がる

 

▫️浪費する(預貯金・退職金)
→生活苦に陥る

 

▫️勝負事にのめり込む
→ギャンブルによる多量の支出からの生活苦、中毒化のリスクに繋がる

 

▫️運動をしすぎる
→過度な運動により関節他の怪我や体調不良、長期療養による筋力低下にも繋がる

 

▫️完全に働かない
→生活苦、人との交流が減ることによるメンタルへの影響に繋がる

 

▫️未経験で退職金などから大口投資を始める
→多額の資産の棄損に繋がる

 

▫️お金を貯めることばかり考える

→過度な貯蓄志向は人生の楽しみを味わえないことに繋がる

 

▫️気乗りしない趣味や相手が必要な趣味を始める
→無理矢理の趣味作りはストレスに繋がり、且つ相手が必要な趣味は相手にも左右されてしまう

 

▫️運動しない・行動範囲を狭める
→筋力低下、生活習慣病による死亡リスクの増加に繋がる

 

▫️働いていた(会社員)時の知人とだけ交流する
→思い出話に偏り、新しいことに触れる機会が限定される

 

▫️配偶者に自分勝手な期待をする
→自分のやりたいことに配偶者を巻き込みがちで、相手に迷惑がかかる

 

▫️新しいことや変化を拒む
→デジタル化など退職後でも比較的頭の柔らかいうちに馴染んでおかないと将来困る

 

▫️退職金でのローン一括返済
→手元資金が一気に 悪なることによる急な出費への対応力が弱まる

 

▫️憧れの田舎暮らし・地方移住
→高齢化時に不便で不馴れな土地での暮らしによる不都合が大きい、医療レベルが低い

 

▫️趣味の延長での開業
→(喫茶店・雑貨屋など)趣味の延長での素人起業による老後破綻に繋がる

 

▫️学校に行く
→費用がかかる(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 

▫️資格を取る
→費用がかかる(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 

▫️語学の勉強をする
→通学等は費用がかかる(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 

▫️ジムに行く
→費用がかかる(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 

▫️葬式に行く
→費用がかかる(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 

▫️本を書く
→費用がかかる(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 

▫️勲章をもらう
→影響は不明・・・(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 

▫️NPOに参加する
→ギャンブルに近く結果、費用がかかる(定年後にやってはいけない十戒より抜粋)

 


②してはいけないポイントの考察

 

これまでに、してはいけないことについて多数のポイントを挙げてきたが、これらを私自身が考える a)納得できたり気付きがあった点、b)私の尺度ではやって良いと感じる点、c)その他 に分類し、それぞれにコメントしていきたい。
(あくまで異端児を名乗る私が感じている点であることを改めて申し添える。)

 

a)納得できたり気付きがあった点

▫️家にこもる
▫️社会との関係を断つ
▫️年金だけに頼る
▫️勝負事にのめり込む
▫️未経験で退職金などから大口投資を始める
▫️お金を貯めることばかり考える
▫️運動しない・行動範囲を狭める
▫️働いていた(会社員)時の知人とだけ交流する
▫️配偶者に自分勝手な期待をする
▫️新しいことや変化を拒む
▫️ジムに行く

 

これらは、自身でもしてはいけないことと納得できる点でもある。中でもはっとさせられた点は、▫️配偶者に自分勝手な期待をする というポイントである。以前の記事でも触れたが、私のバケットリストのなかで、伴侶と一緒にしたいこともいくつか存在している。


例えばバイクでの日本一周なのであるが、こちらは企画当初に伴侶が乗り気ではなかったところ、半ば強引にPRして同伴OKをもらっている、ある意味配偶者が根負けし諦めてくれている点でもあった。これは正直、配偶者に自分勝手な期待をしている点とも言えよう。


この点は早退実現までに、1人で実行する形やツーリング仲間といくツアーに変更することも含めて、もう少し良く考えていきたい。


最後のジムに行くというのは、筋力トレーニングが趣味で十分にそのための資金があるのであれば、立派な趣味であるとも言えよう。ただ、私自身この点についてはコストを掛けずにやっていこうと考えているため、してはいけないポイントとして納得できる点とした。


b)私の尺度ではやって良いと感じる点

▫️浪費する(預貯金・退職金)
▫️完全に働かない
▫️気乗りしない趣味や相手が必要な趣味を始める
▫️退職金でのローン一括返済
▫️憧れの田舎暮らし・地方移住
▫️趣味の延長での開業
▫️学校に行く
▫️資格を取る
▫️語学の勉強をする

 

さて次は、実際にしてはいけないとされていることに対し、私はやって良いのではないか?と感じるポイントについてとなる。


まず浪費について、海外旅行や国内旅行など、ちゃんと予算化したものを計画的に浪費していくものについては、否定すべきでないとも感じている。

問題となるのは、「なんとなくダラダラ浪費してしまう」ことであろう。完全に働かないという点も、それで充実したセカンドライフを過ごせるのであれば、ちゃんと意味のある選択だと言える。また気乗りしない趣味や相手が必要な趣味についても、始めてみると食わず嫌いだっただけで意外に楽しいと感じることや、新たなネットワークの構築に繋がることもあるかもしれない。一度やってみて、嫌なら自然にフェードアウトしていく形でも良さそうである。

 

また、退職金でのローン一括返済も、おかれている環境や、どの程度の債務残高なのか(どの程度自身の資産に影響を与えるのか)などによって答えも変わってこよう。今後の金利上昇局面などでは、特に大事な判断のポイントになっていくのかもしれない。

 

そして、ここからが実際に私のプチ アーリーリタイア企画にも組み込んでいるポイントでもあるのだが、▫️憧れの田舎暮らし・地方移住(=両家両親実家の中間点への移住)、▫️趣味の延長での開業(=個人事業主としてのある意味での開業)、▫️学校に行く+▫️資格を取る(=ファイナンシャルプランニング技能士・旅行関連資格の取得)、▫️語学の勉強(=過去駐在国言語の会話能力の維持)、というこれらの点は自身の第2の人生を充実させるために、むしろ必要なことと考えている。

 

たまたまこれらについては、私にとって必要だと感じていることであり、人によってその必要となる項目も千差万別であろう。

要は、やりたいことに対し、「その必要コストを見積り、自身のリタイア後の不労所得や資産の範囲内で行える」のであれば、それは立派な趣味や取り組みと言えるものであり、一括りに「してはいけないこと」としてはまとめられないのかもしれない。

※今回触れた、してはいけないポイントとして掲載されていたものは、老後資産に不安がある方に向けた、なんとなくやってしまっている、またやろうとしていることへの警鐘であると理解している。


c)その他

▫️運動をしすぎる
▫️葬式に行く
▫️本を書く
▫️勲章をもらう
▫️NPOに参加する

最後にこれらについては、おそらく最終的に無駄なコストに繋がるというようなことなのであろうが、あまり良く分からなかったのでそのままにしておく。

 

インターネット上には実に色々な内容の記事が挙げられている。関連する情報について、それを自身のリタイアのための企画に照らし合わせて評価してみることで、時に考えもしなかったポイントに出会えたことも少なくない。


自身の企画上の盲点を減らしていくためにも、これからも色々な記事に触れていきたいと思う。

 

 

 

 

 

▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。

【早退関連107】松竹梅の法則と資産形成

お越しいただきありがとうございます。


本日は、松竹梅の法則についてとなります。

この法則は、「3つの選択肢があるとき、人は真ん中を選びがち」という心理的な傾向を意味しております。

 

ここからは、まずこの松竹梅の法則そのものについて深掘りした上で、資産形成にどう影響していくものなのかという点を考えていきたいと思います。

 


①松竹梅の法則とは?


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前述の通り、松竹梅の法則とは、三段階の選択肢があるとき、多数の人は真ん中を選ぶという心理効果である。世界ではこれを、ゴルディロックス効果と呼んでいる。このゴルディロックスというのは、イギリスの童話、ゴルディロックスと三匹の熊という童話に出てくる主人公のことである。この主人公が、熊の住む家に入り、テーブルの上にあった熱すぎるスープ、温かいスープ、冷たすぎるスープの3つから、真ん中の選択肢にあたる(丁度良い)温かいスープを選んだというところからそう呼ばれるようになったとのことであった。

 

日本ではこれを松竹梅で表しているのであるが、現代の日本では序列的な意味合いとして、上から松→竹→梅と評されており、この法則では真ん中のグレードである竹がもっとも多く選ばれる選択肢だとされている。

 

少し脱線するが、元々日本でも松竹梅には序列が存在していなかったそうだ。いくつかの記事によると、江戸時代の寿司屋で、特上・上・並のメニュー設定としていた際、客が並を選びづらかったため、特上を松、上を竹、並を梅とメニューの呼び名を変えたことから、その序列が誕生することになったようである。

 

この松竹梅の法則は、販売促進やマーケティングの手法としても活用されている。商品やサービスを提供する際、3つの価格帯を用意し、最も売りたいものをその真ん中のグレードとして設定するという考え方である。


先の寿司屋の例で行くと、最も売りたいにぎりを「竹にぎり」とし、その上下に更に2つのラインナップを設定する。

松(特上)にぎり 6,000円
竹(上)にぎり  4,000円
梅(並)にぎり  3,000円

このメニューを見た多くの顧客は、

・松はちょっと高い。もしいまいちだった場合、ダメージも大きい。
                                   ↓
・逆に梅では店主や、まわりにもケチだと思われるかもしれない。
                                   ↓
・結果として、失敗しても損失が少なく、面子も保てる竹を選んでおこう。

というパターンにはまるというものだ。つまり、店側は、一番売りたいものを3つの選択肢の真ん中においておけば良いのである。

※その他、値段の設定方法などにも心理的傾向を活用した効果的な方法があるのであるが、ここでの紹介は割愛する。

 

この松竹梅の法則には、ちゃんと根拠となるデータも存在しているようで、それぞれを選択する割合は、

松=20%
竹=50%
梅=30%

という比率になるのだそうだ。

因みに、例えば選択肢が竹と梅の2つしかない場合は、

竹=30%
梅=70%

と安い方が選ばれがちのようである。

 

 

②資産形成上における松竹梅の法則の影響

 

松竹梅の法則という心理的傾向を理解した上で、実際に我々の日常生活における影響についても考えてみたい。
※かなりひねくれた考察になる点、ご容赦願う。

 

松竹梅の法則で学んだこと、それは店側が売りたいものが竹(真ん中の設定)であるということだ。つまり、なにかを選択するとき、どれにしようか?と悩んだ時点で、この店側の術中にはまっているのだ。そしてパンピーは「なんとなく」竹を選んでしまう。実は、この記事を書いている前日に居酒屋で飲んでいた際、〆ものとしてにぎり寿司を頼もうと思ったのであるが、私もしっかり中身も見ず「無難に」竹にぎりを選んでしまっていた。

 

居酒屋や寿司屋などの飲食店なら、金額的にも可愛い場合も多く、まだマシだと言えよう。ただ、これがマイホームを購入する際のオプション追加検討の場合となれば、その金額的インパクトはかなり大きい。

昔を思い返してみたが、私がマンションを購入した際にも、確かに不動産販売会社などからオプションで松竹梅の提案を受けていたものもあった。


松の超高額のオプションを見て憧れ、その後一番安価な梅を見るとかなり貧相なイメージを覚える。そこに価格帯もちょっとだけ背伸びする程度の絶妙な竹のグレードを見せられると、必要性の検討を放棄しホイホイと乗っかってしまいたくなるものだ。


当時は運良く、高額オプションは購入後に生活してみてからでも良いかと考え、「選択しない」という選択をしたのであるが、少額の複数のオプションは竹に相当するグレードをなにも考えずに選んでいたように記憶している。※選択肢が3つではない提案も多くあったが、こだわりがなかったものについては、どれも上下を外した間のものを選んでいた。

 

商品やサービスを購入する際に、このように見栄やなんとなくで真ん中のグレードを選ぶということは、不要な支出の増大にも繋がっていく。


もちろん、選択肢の中で本当に欲しかったものが真ん中のグレードであれば、店も消費者もWin-Winと言えよう。ただ自身のケースで見ても、真ん中を選びがちであり、その選択は必要度合いによるというよりは、なんとなく丁度良いであろう的な発想が多かったように思う。

この先の人生において何かを購入する際、選択肢が3つある場合は、この真ん中に込められた販売側の意図も理解し、本当に梅では自身の満足度を上げられないのか、そういう検討も時には必要なのかもしれない。


もちろん、知人や友人と一緒にいるときは、見栄や面子も大事であろう。ただそういう局面ではない1人や家族で選択できるような場合、本当に梅でも良いようなケースでは、赤の他人である店のスタッフへの見栄は不要であり、勇気をもってこれを選択できるように努めていきたい。

 

資産形成における支出の抑制という点からも、「なんとなく竹」という選択はできるだけ減らしていきたいものである。

 

 

 

 

 


▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。