お越しいただきありがとうございます。
本日は、各国の経済力や物価をはかる指数についての話題です。
実際アーリーリタイアを企画する上でも外すことができないインフレ考察なども、これまでの推移については、その国の年ごとの様々な指数を追っていくことでざっくりと把握することができます。
ここでは、一風変わった指数について焦点を当てていこうと思います。
突然ですが、ビッグマック指数やスターバックス指数という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
各国のマクドナルドのビッグマックやスターバックスのトールラテの価格から、その国ごとの経済力や物価の違いを把握したり、その国の過去からのビッグマックやトールラテの価格推移を見ることで、物価上昇の状況を知ることができるという指標です。
以下の項にて、割と古くから認知されている、ビッグマック指数について、詳しく見ていこうと思います。
(ビッグマック、私が愛して止まないバーガーの一つです。)
①ビッグマック指数とは?
ビッグマック指数とは、各国の経済力を測るための指数とされ、イギリスの経済専門誌エコノミストによって1986年に考案され、以降毎年報告されているものである。
マクドナルドの代表商品とも言えるビッグマックは、一部の例外を除き、世界中で「ほぼ」同じものが供給されている。ただ、国によって、人件費コストや原料費、その他製造コストなどいろいろな要因により、価格は違ってくる。
エコノミストはこの点に着目し、各国を比較する基準として、ビッグマックの販売価格を基準とする指標を供給している。
具体的には、アメリカを0として、他国のビッグマックを指標表示する形となる。例えば、日本は−37.2(低い)、スイスは+24.7(高い)などという表記方法である。
一方で、ウィキペディアの記事によると、この基準における問題点も多々あるようである。
まず、前述で「ほぼ」同じものと記載したが、ビッグマックも世界中で完全に同じものというわけでなく、サイズや重量、栄養価も少しずつ違っているようである。
更に、各国比較をするには、同一通貨での比較が必要であり、その時々の為替による影響を受けるという問題もある。
また、この価格には、その国々の税金も含まれているため、単純に販売価格同士の比較というわけにもいかない。
以上のように、厳密な指標として運用するにはいくつもの「補正」が必要にはなるが、個人的な感覚として、例外はあるにせよ、ラフにその国の物価を体感するには非常に参考になるデータであるとも感じている。
②ビッグマック価格データ比較
では次に実際のデータ比較についてであるが、ここでは指数ではなく、各国のビッグマックの価格データ、日本での価格推移を見ていくことにする。
a)2021年7月時点でのビッグマック価格
(勝手に主要国をサンプリング)※USDベースで比較
・スイス 7.04USD
・ノルウェー 6.30USD
・アメリカ 5.65USD
・ユーロ圏 5.02USD
・イギリス 4.75USD
・シンガポール4.31USD
・韓国 4.00USD
・タイ 3.90USD
・日本 3.55USD
・中国 3.46USD
・ベトナム 3.00USD
・フィリピン 2.82USD
・マレーシア 2.36USD
・インドネシア2.34USD
※引用:世界経済のネタ帳
b)日本のビッグマック価格遍歴
※ここでは日本円ベースで比較
1971年 200円 ⇒第一号店価格
1980年 370円
1985年 420円
1990年 370円
1995年 391円
2000年 294円
2005年 250円(増減あり)
2010年 320円(290〜320円)
2015年 370円
2021年 390円
a)の各国比較データによると、韓国やタイのほうが日本より高い価格であることがわかる。以前の記事で、30年間上がっていない日本の平均給与の話を記載したが、2015年以降は日本の平均年収が韓国にまで抜かれていたという記事が頭をよぎる。韓国は対日本比で経済成長、インフレが順調に進んできていたことが理解できた。
一方のタイについても、ビッグマック価格は2015年に一度日本を上回り(こちらはビッグマック指標との記載があったが)再び並んだ後、2017年以降はタイのほうが日本を上回っている状態が続いているそうだ。
タイも確かに物価は上昇を続けているが、流石に日本より高い物価水準とは考えにくい。つまり、ビッグマックが割高プレミアム価格で販売されているのであろう。
(ビッグマック指数には、物価要素、為替要素、その他要素や税金が掛け合っており、単純に価格差が物価差とはならないのだが、私もざっくりとした国毎の物価を把握する手段の一つとしている。)
次にb)の日本におけるビッグマック価格の推移を見てみると、こちらも30年上がらない日本の平均給与についての記事で記載した通り、給与だけでなく物価についても、品物によって当然違いはあるが、30年以上(このビッグマック価格でいうと40年以上)さほど変わっていないことが見てとれる。
③アーリーリタイアと日本のビッグマック指数について
そのまま鵜呑みにできない指標であるとしても、このビッグマック指標は、海外比較だけでなく、日本国内の特徴についても簡単に把握できるなかなか面白いものだと感じた。(今更感満載ではあるが。)
今回の話題は、アーリーリタイア実現のための資産形成に、ビッグマック単品を食べて節約していこう(ビッグマック食数)というような話ではなく、このビッグマックの指標に触れたことをきっかけに、今後の日本国内のインフレの状況(コスト上昇トレンド)、更にこの先の日本という国の物価の割高、割安性をリスクや機会として考えていってはどうか?というものであった。
引き続きいろいろな情報に触れながら、自身のプチ アーリーリタイア企画の充実化を図っていきたい。
▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。