異端児リーマンの記録

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海外駐在4ヶ国目、駐在員継続によるプチ アーリーリタイアを夢見る40代中年奮闘記

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【駐在関連38】海外赴任時の持ち家賃貸によるトラブル実例

お越しいただきありがとうございます。


本日は、海外赴任時に自宅(持ち家)を貸し出した結果、どういうトラブルに見舞われたのかという点についてのまとめとなります。

 

持ち家の賃貸は、資産形成面では確かに驚くほどの経済効果を生み出せるのですが、その反面大事なマイホームが他人によって傷つけられたり、汚されたりと大きな代償を払うケースも珍しくありません。

ここでは海外駐在期間中の持ち家の賃貸におけるメリット・デメリットをおさらいした上で、実際に異端児リーマンが直面した「問題点」について紹介していきたいと思います。

 

 

①自宅を賃貸に出すメリット・デメリット

以下、これまでにも記載したことがあるが、持ち家を賃貸に出す場合のメリットとデメリットを羅列していく。

 

a)賃貸に出すメリット
❐賃料収入が入る
❐人が住むことで空気が循環し空き家特有の傷みやカビなどを防げる

 

b)賃貸に出すデメリット
❐汚れや傷がつけられてしまう(ボロくなり愛着が薄れてしまう)
❐駐在先に持っていかない荷物の保管場所が必要となる(実家へ送付、またはコンテナへの預け入れ)

❏一時帰国などの際のベース基地が実家、ホテルとなってしまう

❏確定申告が必要

❏帰任時のセキュリティ対策(複製できる鍵の場合は交換など)

↓以前の記事「海外駐在中の持ち家の取り扱い」
https://hereticsalaryman.hatenablog.com/entry/2020/08/31/192245

 

 

②実際に賃貸に出した結果の考察(トラブルの実例)


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初海外駐在以降これまでに3組に賃貸したのであるが、実に様々なトラブル?に出くわした。以下それぞれについて詳しく紹介していく。

 

a)壁の穴1 ※1組目
壁面に1つ直径10cmほどの穴が空いていた。

 

b)無許可でのペット飼育 ※1組目
ペット不可で募集していたにも関わらず、退去して暫くしてから近所の方より「そういえば前の入居者さんの時、猫ちゃんがいましたよ。」という衝撃的な話を受ける。ただし目立った実害はなし。

 

c)壁の穴2 ※3組目
玄関脇の壁面に大きな穴が空いていた。何かをぶつけたという説明ではあったが、その大きさに驚く。

 

d)バスルームタイルの破損 ※3組目
何かを落としたのか、浴室の床のタイルが破損。退去時にダメージ確認していた不動産管理会社が見落としていた項目でもあったが、後日に話をしたところ少額ではあったが金銭賠償となった。

 

e)ハウスクリーニングでは落ちない数々のシミ汚れ ※3組目
兎に角退去時かなり汚れていたのであるが、浴槽やキッチン、トイレなどで、業者によるハウスクリーニング後も取れていない汚れが目立っていた。
(別途再入居後に薬剤などを購入し、症状緩和?に努める予定。)

 

入居者起因のダメージについては、原則入居者側が原状回復義務を負っているため、敷金から引去って補償(金銭賠償)してもらう形が一般的である。ただ、これまで実際に海外から帰任して久しぶりにマイホームに入居した際には、その変わり果てた姿に本当に驚きそしてショックを受けたものである。不思議なくらいマイホームへの愛着も薄れてしまうものである。

 

他人に貸し出し賃料収入を得ているので、これらは当然負うべきリスクなのであるが、本当に「入居者の当たり外れ」は激しい。実際に3組中、きれいに使っていただけたのは1組のみであった。


このような状況下、実は異端児リーマンも今回3組目の入居者との定期借家契約の期間満了による退去以降は、新規賃貸募集をせず、空き家のまま保持することにしている。

 

私個人の感覚として、家はマイホームであると共に海外駐在員としては投資物件としての意味合いも強く、売却はしないにしても再度賃貸に出して運用することを当然と考えていたのであるが、思いの外、伴侶が退去後のダメージにショックを受け、今回の賃貸再募集に難色を示す形となった。

 

今回の賃貸断念の決断は、教育費が想定以上に増大している中、持ち家という名の資産を寝かせることになるため、資産形成面では非常にダメージが大きい。実際にプチ アーリーリタイア企画のライフプランシート上も後約一年分ほどの賃貸収入は折込済であったため、再度ライフプランシート更新が必要となった。

 

ただ、実際にそのマイホームで将来的に(私より遥かに)長時間生活することになる伴侶からの願いでもあり、コスパや損得勘定以外の家庭平和という尺度にて、暫く空き家で保持することとした。
確かにそれほど今回の3組目の入居者は酷かった。

 

プチ アーリーリタイアは(夫婦で)より幸せになるための選択肢の一つであり、その前にマイホーム賃貸是非で躓いていては元も子もない。ということもあり伴侶の幸せのためそちらを優先する形としている。

 

海外駐在などを機に、またいずれ自身(や家族)が戻ってくる前提で他人へマイホームを貸す事を検討している場合は、ハズレの入居者に当たってしまうリスクを事前に(家族で)話し合うことをお勧めしたい。

実体験に基づくのであるが、自身の価値観における常識外の使い方をされてしまう可能性について、ある程度覚悟・理解しておかねば、戻った際に家族全員が想定外に辛い思いをしてしまうという事も少なくないからだ。

 

マイホームも、壊されたものは入居者の敷金で直せばよい!使っていたら汚れるものだよ!と家族で割り切ることができるのであれば、海外赴任期間中の持ち家の賃貸は実に有効的な資産運用である。


一方で、経済価値以外の価値観としてマイホームに特別な思い入れがある場合などは、海外赴任期間中に家賃収入を得る機会を犠牲にしても空き家で保持する形が妥当なのかもしれない。

 

 

 

 

 

▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。

【早退関連72】資産形成にクレジットカードは悪なのか?

お越しいただきありがとうございます。


本日は、クレジットカードについての話題となります。

 

これまでにネット上でクレジットカードのリボ払いによる家計破綻や、クレジットカード払いを多用した衝動買いなどによる返済不能債務不履行履行遅滞)、家計圧迫というような記事を目にした方も多いのではないでしょうか?

 

便利でついつい使いすぎてしまうというような、時に浪費の代名詞と評されることもあるクレジットカードですが、勿論優れている部分も多々あります。

 

プチ アーリーリタイアを企画し、FI (Financial Independence=経済的自立・自由)のための資産形成を進めている異端児リーマンも、クレジットカードは「時に善」と捉えており、適材適所でクレジットカードと現金を併用し、ほどほどにポイント(航空会社のマイレージ)を貯めていくスタイルを続けております。そして、貯まったポイントを旅行の際の特典航空券や一時帰国時のフライトでのビジネスクラスへのアップグレードに活用して、ほどほどに特典を満喫しております。

 

ここでは、クレジットカード活用の(海外生活における)メリット・デメリット、そして私自身が考えるアーリーリタイアを目指す上でのクレジットカードとの付き合い方について見ていきたいと思います。

 


①クレジットカード生活のメリット・デメリット

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以下に、一般的に言われているクレジットカード生活のメリットとデメリットを書き出してみる。

 

メリット
ポイントが貯まるマイレージが貯まる)
❐カード一枚で支払いできるため便利(小銭や紙幣の持ち運びが不要、又は最低限で良い)
❐翌月返済やリボ払い、ボーナス払いなど返済方式が選択できる
❐利用明細(Web)により、家計簿データがなくても使用分の支出を確認できる
❐「ある部分で」安全(特に海外では多額の現金を持ち歩くべきではないので重宝、また紛失盗難時の差し止めなど被害最小化も場合によっては可能)
❐旅行傷害等の保険に自動加入される(但しクレジットカードの種類などによる)
❐キャッシングができる(手数料はかかるが海外の両替所などで必要以上にぼったくられる心配もない≒明朗会計)
❐ステータスを感じることができる(プラチナ・ブラックカードなど)※個人差あり

 

デメリット
残高把握が手間(現金のように残金がすぐにはわからない)
浪費・衝動買いを止める手立てがない(現金なら無いから買えないという制限があるがクレジットカードは限度額までは際限なく使用できる)
❏リボ払いは金利が高い
❏年会費がかかるケースもある(クレジットカードによる)
スキミング等の犯罪に巻き込まれるリスク(現金は保有金額までのリスクに限定されるが、クレジットカードは限度額までのリスク)
❏家計管理がやや煩雑になる(事後の引き落としのためリアルタイム反映するとデータとキャッシュ残高が合致しない)

 

上記では、メリット部分とデメリット部分が重複している部分もあるが、ざっと思いつくだけでも、実に様々なポイント挙げることができる。

 

一方、色々な記事でも紹介されているクレジットカードのメリット・デメリット考察では、細かな点は省かれ、単に:

ポイント獲得(メリット) VS 浪費(デメリット)

に集約されているケースも多い。

 

 

②アーリーリタイアとクレジットカードの相性

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メリットとデメリットを色々と挙げたが、個人的な感覚として、クレジットカードと上手に付き合える人にとっては、圧倒的にメリットが勝っていると感じている。


例えば、金融リテラシー(マネーリテラシー)が高い人の中には、現金生活では得ることのできない「経済的メリット」がクレジットカードにはあるということを理解し、これを善として積極的且つ最大限に活用している人も多いであろう。

ただ、この点も人それぞれであり、逆に家計管理が苦手であるとか浪費家の人にとっては、衝動買いやダラダラ使いが可能となるクレジットカードは悪でしかないというのも理解できる。


このようにある意味で善悪2つの顔を持つクレジットカードにおいて、定年より少し前に早退するプチ アーリーリタイアを目指している異端児リーマンはどう付き合っているのか?という点についてであるが、こちらは既に記載した通り、最大限クレジットカードを活用する形までには及ばないが、ほどほどにクレジットカードと現金払いを併用した生活を続けている。

 

具体的に言うと、変動費の内、日々の食費や日用品費などについては伴侶に対して現金支給を続けているが、単発で計画している旅行代金や経費精算で戻ってくる出張費用、更に件数がそれほどない教育費の支払いなどでは積極的にクレジットカードを活用している。

 

その昔、食費や日用品含めて出来るだけクレジットカードで支払い、最大限マイル積算に努めていたこともあったが、(当時)請求書が紙ベースで届いてから使い過ぎていた事を認識したりと、支出の固定化が全くできずに、「今時点でいくら使っているのか全くわからない」という時代が長らく続いていた。

 

このように、普段の食料品購入や外食、喫茶など支払い頻度が高い支出は、(Webで確認できるようになったとはいえ) クレジットカードで使用実績の明細確認を都度しながらやりくりするのは大変なため、シンプルに残高を把握できる現金生活の対象へと変更している。

一方で、現在でも大物単発出費や月1の支払いなどでは、積極的にクレジットカード(私の場合はANAスーパーフライヤーズゴールドカード)を活用しポイント、もといマイレージをコツコツと貯めている。

 

現金対象
・食費、外食費
・日用品費
・小遣い

 

クレジットカード対象
・旅行費
・出張旅費
・教育費・習い事費(クレジットカード払いが選択可能な場合)

・水光熱費 ※海外駐在期間中は不要
・通信費  ※海外駐在期間中は不要

 

↓以前の記事「ANAスーパーフライヤーズ家族カードの威力」

hereticsalaryman.hatenablog.com


特異なケースではあるが、海外駐在をしていると、出張旅費などを日本のクレジットカードで決済し、会社からは現地通貨で精算分を受け取るケースも少なくない。この場合、為替レートで若干損をすることもある。また、出張が続いた場合などは、日本円の引き落とし銀行口座の残金が減っていき、現地通貨が莫大な残高になったりということも珍しくない。(年2回現地給与支給額を設定できるため、そこで調整している。)

 

ただ、それら管理が煩雑となる面があってもおつりがくるほど、クレジットカードのポイント(マイレージ)効果は異端児リーマン家では大きい。実際にまちまちではあるが通常のフライトによるマイレージ積算に加えて、年間100〜400万円のクレジットカード決済によるポイントを加算してきており、様々に活用している。

 

人によってメリットと感じるポイント、リスクと感じるポイントはまちまちであり、上記はあくまで異端児リーマンのクレジットカードとの付き合い方(=無理なくできる部分でクレジットカードを活用し、マイレージを積算していく形)の紹介であり、万人に共通するものではない点、ご理解願いたい。

 

とはいえ、この記事に触れていただいた方の中で、これまでにクレジットカード活用生活を考えてみたことがなかった方がいるのであれば、ポイントという更なるお得を獲得するための上手なクレジットカードとの付き合い方について考えてみてはどうか?と提言したい。

 

 

 

 

 

▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。

【早退関連71】節約とアーリーリタイア

お越しいただきありがとうございます。

 

本日は、これまでにも一部触れたことがありますが、節約についての話題です。

 

以前の記事にて、資産形成で重要な3つの要素について紹介してきました。

🔳収入を増やす(本業または副業による収入増加)

🔳支出を減らす(節約、支出の適正・最適化)

🔳運用する(お金に働いてもらう)

↓以前の記事「プチアーリーリタイアのための資産形成方法」

hereticsalaryman.hatenablog.com

 

この3つのうち、世間一般的にも、異端児リーマンの知人友人の間でも、「支出を減らす」取り組みだけは積極的に行なっているという家庭は多いと感じております。

 

このご時世、収入を増やすという点はハードルが高いと感じる方も多いでしょう。

そして折角苦労して形成した預貯金資産を、リスクが高いという漠然とした印象により運用=投資で傷をつけたくないという方も少なくないのかもしれません。

一方の支出を減らす取り組みは、何より気軽に始められ、更に資産形成の上で他のどの要素よりも即効性がある方法と言えます。

 

ここでは、支出を減らすという視点で「節約」に特化して考察していきたいと思います。

※以前の記事で、このブログ上での節約は我慢を伴う活動の節制という意味で記載し、無駄を省く部分については支出の適正化や最適化と表現してきましたが、本項では、世間一般的な節約(即ち上記両方を含んだもの)として纏めていくことにします。

 

 

①節約とは?

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広辞苑によると、節約とは無駄を省いて切り詰めることとある。

つまり、以前の記事でも紹介済みであるが、

・無駄を省くこと

・切り詰めること

の2つの少し違った要素を含んでいると解釈できる。

 

無駄を省くとは、得られる対価やサービス以上にお金を払い過ぎていた部分を見直し適正化すること(支出の適正化・最適化)ということである。具体的には、住宅ローンの借り換えをしたり、保険を見直して適正化したり、携帯電話を格安SIMに変更したりと、サービス内容や質をあまり変えずに支出を減らす形である。

 

もう一方の切り詰めるとは、やりたい欲求を我慢して支出を減らしていく事を指している。

一般的に切り詰める方は、欲求を抑え我慢が伴うケースが多く、QOL(生活や人生の質)にも影響を与える形となる。こちらも具体例を出すと、旅行に行くのを我慢したり、外食するのを我慢したり、夫婦の小遣いを減らし娯楽を我慢したりなどである。

 

節約と似た言葉で、倹約、節制などもよく耳にする。少し気になりこれらについて調べてみると、その用法や意味には少しずつ違いがあるそうだ。

・倹約→お金(や時にモノ)を無駄に消費しないことを表す言葉。節約と違い、時間や距離などには使用できない。例:時間の倹約とは言わない。

・節制→欲求を抑えて度を越さないようにすることを表す言葉。一般的に、節約と違い、お金を支出することには使えないとされる。

 

節約、倹約、節制以外にも近しい表現としてケチという言葉がある。こちらは金銭や物品を惜しんで出さない人のことであるが、節約、倹約とは似て非なりの言葉でもある。節約や倹約の延長線上にあるのがケチであるが、使うべきところまで出し惜しみするという意味合いが強く、節約や節制の行き過ぎた形(時に悪口的に非難されうる形)であると理解している。

 

少し本題から逸れたが、ここからは節約について更に掘り下げていく。

節約を続けている世帯の中には、程度はあれど我慢を伴う節約にまで着手している方々も少なくない。

その目的は各世帯によりまちまちであり、例えば:

・欲しいものを買うため

・収入が減少したことによる赤字回避のため

・老後不足する資金のため

・子供の将来の教育資金のため

・会社を辞めるため・経済的自立達成するため

など多岐にわたるのだと思う。上記以外にも、特に目的がない場合でも節約やコスパが快感や趣味であるケースもあるのかもしれない。

 

 

②異端児リーマンのプチ アーリーリタイアと節約

 

私のプチ アーリーリタイア企画では、

年功序列的な本業収入増加に対し、ある年収到達時点で教育費などを除く支出(食費、娯楽費、小遣いなど)の固定化・定額化を実施し、以降の年収上昇分は資産形成に回す

・上記のように、ある年収で支出は固定化されているため、今後は節約のうち、無駄を省く活動のみ継続し、これ以上の我慢を伴う切り詰めは行わない

ことを前提としている。今の生活で全く我慢していないのではなく、すでにある年収で固定化された支出という部分で、我慢は程々に伴っていると言えよう。

 

仮に高額の宝くじにでも当たって私にある意味で無尽蔵に?お金があるのであれば、大物芸能人が住んでいるような超都心一等地の広々戸建ての自宅に、インナーガレージを備え付け好きなBMWの自家用車を保有して、快適で便利な暮らしやステータスを楽しんでいたかもしれない。そう言えば昔、若い頃にいつかはヒルズ族六本木ヒルズ住居棟に住むセレブ)になってみたいという分不相応な憧れを抱いていたこともあった。

 

これまでに資産形成も進んでいるため、現在の全資産を投入+一部ローン借入すれば、(広々まではいかないにせよ)上記のようなセレブな暮らし自体が実現できないわけではない。資産形成は進まないにしても、収入を全て突っ込めば、その暮らしを何とか維持していくこともできよう。

ただ実際はしていない。つまり、この部分はすでに自身の置かれた状況や将来の夢のために、広い意味での我慢が伴う節約(切り詰め)を励行中だと言える。

 

因みにリタイア後の夫婦二人の生活費(200万円/年)+娯楽費(250万円/年)の450万円設定は、現在の生活レベルを前提とした想定支出のうち、子供関係でかかっている費用を除いたもの(ベースとなる生活費)に追加の娯楽費を乗せている形となっており、今のところ無理なくリタイア生活に移行できる金額設定であると考えている。

 

つまり、異端児リーマン家は、現在の価値観で人生をほどほどに楽しむために、程よく節約し、程よく浪費?もする、そういう節約との付き合い方を選択しているつもりでいる。

 

今後も、これ以上の我慢や苦痛を伴わない私のスタイルにあった節約と上手に付き合っていきたい。

 

 

 

 

 

▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。

 

【早退関連70】株主優待の魅力度

お越しいただきありがとうございます。

 

本日は、株主優待についての話題となります。株式投資では、

・株価を狙う(=キャピタルゲイン

・配当金を狙う(=インカムゲイン

の2つを目的とするケースに加えて、

株主優待を狙う

という、いわば第三の目的があるケースも少なくありません。

※厳密にいうと、株主優待インカムゲインの一種となります。

 

海外駐在員である異端児リーマンの場合は、海外にいるが故にこの株主優待の受け取りが困難であるケースも多く、現時点での資産形成のための投資においては、加点要素が少ないというのが実情です。

 

一方で、「株主優待生活」を目指している方など、この株主優待があるから株を購入しているという日本在住の個人投資家も多くいらっしゃるのもまた事実です。

 

ここでは株主優待そのものについて、更に株主優待を導入する企業側のメリットや投資家側のメリットなどについて見ていきたいと思います。

 

 

株主優待について


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株主優待とは、企業側が一定数以上の株を購入した投資家へ優待品を送ることを指す。略して株優などと表現されることもある。

設定した権利確定日に必要数を保有していた株主(株式の受け渡し完了済みの株主)に対して直接企業側より送付される。

 

株主優待の始まりは、明治時代の鉄道会社による無賃乗車券の配布と言われているが、その起源、つまり株主優待が始まるきっかけとしては株主総会での手土産の名残りという説が有力であった。

 

それから、株価対策として徐々に株主優待制度が広がってきており、2022年には上場企業の約4割が導入しているとのことだ。

 

優待内容も自社製品やサービスに留まらず、商品券やカタログギフト、図書カードやQUOカード、時に寄付などと 多岐にわたっている。さらに、長期保有者には追加の特典を用意したりと各社趣向を凝らした株主優待を用意しているケースもある。

 

このような多種多様の株主優待に対し、ランキング形式で人気のある株を特集したりしているサイトも目立つ。アンケートや優待率など様々な尺度であったが、以下いくつかの会社の優待例を抜粋する。

 

ランキング例-1

1位 オリックス 

→カタログギフト+株主カード(自社グループサービスを割引利用できる)

2位 イオン

株主優待カード(全国のイオン、マックスバリュー店舗にて保有数に応じ3〜7%返金など 更に長期保有者にはイオンギフトカードも追加贈呈)

3位 日本たばこ産業

→自社グループ商品または災害復興支援寄付(2,500円〜13,500円相当)

出典:知って得する株主優待(2022版)

※アンケート形式

 

ランキング例-2

1位 東海東京フィナンシャルグループ

株主優待カタログギフト、オリジナルクオカード

2位 Casa

→クオカード

3位 楽天グループ

楽天キャッシュ、楽天トラベル国内宿泊クーポン

出典:みんかぶ(みんなの株式)2022年8月時点

 

意外な盲点でもあるが、株主優待も実は課税対象である。こちらは雑所得の扱いとなり、サラリーマンの場合は、雑所得の合計が年間20万円を超える場合は確定申告が必要となる。(2022年現在) 通常の雑所得は経費分を減額できるが、株主優待には経費はかからないため丸々が対象雑所得となるようだ。

実際に優待品の金銭価値が不明な場合も多く、その場合は都度税理士へ相談するべし!という内容の記載もあった。

 

また、所得税以外にも金額によって住民税の対象となることもあるようである。更に優待品を転売し追加で利益が出たようなケースでは、この利益分は譲渡所得となり控除額を超えた分は更に税金が発生する。

うっかり確定申告が漏れていたということだけは避けたい。

 

因みに配当金は支払い時に源泉徴収されるため、証券口座で特定口座を選択した上で、株の売買による損失などの損益通算(利益から赤字分を引いた上での個別納税処理)などを行わないケースでは、原則確定申告は不要である。

(給与所得と合算する総合課税も選択肢から除外している。)

 

 

 

②企業側における株主優待のメリット

 

あまりこれまでにじっくり考えたことはなかったが、株主優待を導入する企業側にも当然メリットがある。以下、その一例を挙げると:

 

🔳個人投資家に長期保有してもらえる(株価の安定)

🔳優待目的の新たな購買層獲得(個人投資家の増加=株主数の増加、企業買収のリスク低減)

🔳コストが安い(株主は優待利回りを優待品最終製品価格で捉え、企業は優待品のコスト+配送料等で運用できる =利益分が企業にとって割安であるケースが多い)

🔳自社製品、サービスの宣伝効果(自社製品配布やサービス割引等の場合)

 

などが挙げられる。

株価の安定や、株主数の増加だけでなく、自社製品やサービスによる優待により、コスパ良く株主を自社の顧客にしてしまうこともできるのである。

 

確かに、配当金としてお金を株主へ還元して終わり!という方より手間はかかるが、自社製品やサービスによる優待の場合は、遥かに自社のためになりそうだ。ただこれは、その優待品の対象が株主にとって魅力的であるかどうかというポイントにも依存しそうだ。

 

例えば、鉄鋼業の企業が自社の鉄を株主に詰め合わせて送付しても株主にはあまり喜ばれないであろう。

このような原料や中間素材を扱ったり、はたまた商社、金融など、直接最終消費者(=株主)に自社製品やサービスが響きにくい事業者の場合は、優待品はカタログギフトや金券、クオカードなどになるケースも多い。その場合は、株主=顧客化という効果は見込めない。

 

 

③投資家側における株主優待のメリット

 

一方の投資家側のメリットについては言わずもがなではあるが、

🔳優待利回りによるお得感(配当金以外にもらえるオマケ感)

🔳受け取りの簡便さ(手続きは不要、勝手に送られてくる)

🔳現金で購入できない価値(限定商品やサービスの享受)

などである。

 

こちらはあまり意外性もなく、すんなり理解できるポイントであろう。

 

 

④さいごに

 

重複するが、海外駐在員にとって株主優待はそのメリットを直接教授できないケースも多い。

私が保有している塩漬け銘柄にも優待銘柄があるが、現在は実家を送付先にしており、実家にちょっとしたギフトとしてプレゼントする形となっている。ただ、優待目的ではない株式投資であるため、両親からしても全く欲しくないものであるケースもあり、大手を振って喜ばれるという形でもない。

 

そして何より心配なのが、株価自体に株主優待プレミアが付加されており、本当に良い会社であったとしても、配当率だけで考えた場合に適正株価以上(低配当株)となっているケースもあることだ。

つまり、純然たる配当金のみに魅力を感じる企業の選択肢が狭まっているとも言えよう。

 

とはいえ株主優待は、海外から本帰国した後、生活ベースが日本となってからは、物によっては確かに魅力的と感じる部分も出てこよう。ここは人それぞれの考え方になる部分なのかもしれないが、基本的に異端児リーマンのプチ アーリーリタイア企画は、配当金(お金)を狙っているものであるため、あくまでも株主優待は「副産物」という位置付けである。

 

 

 

 

▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。