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本日は、資産形成シミュレーションにおける便利な計算方法でもある、72の法則、126の法則についての話題となります。
これまでに、どれくらいの期間にいくらの利回りで運用すれば資産が2倍になるのか?などの計算をエクセルで試算してみた方もいらっしゃるかと思います。
例えば1,000万円を年利3%で運用した場合、複利の力も利用していったい何年で2,000万円に到達するのか?というような計算や、これから積立投資を行う場合に30年で積立元本の2倍の資産を狙う場合、運用利回りは何%必要なのかなどの計算です。
これらをエクセルにわざわざ打ち込んで計算していかなくても、わずかな誤差で簡単に計算できる法則があります。
ここでは、資産を2倍にするために必要な期間や金利を、エクセルなどを駆使せずにわずかの誤差で簡単に計算できる法則について取り上げていきたいと思います。
①72の法則
72の法則とは、(現在保有している資産を)複利で運用した場合に、資産が2倍に到達するおおよその期間や必要金利が計算できる式である。
計算式:
72÷利回り(%)=元金が約2倍になる期間(年)
例えば、前述のケースとして1,000万円を税引き後の年利3%で複利運用した場合、
72÷3=24
となり、多少の誤差は発生するようであるが、約24年で2倍の2,000万円となる。
※複利とは、運用で発生した利益を更に運用に回す(再投資する)ということを指す。
逆に、1,000万円を複利運用で20年で2,000万円にしたい場合は、
72÷20=3.6
となり、税引き後約3.6%の運用利回りであれば20年で2倍となることになる。
少し余談になるが、この法則は消費者金融などからお金を借りる場合に、何年で借り入れ金の2倍になるのかというような計算にも使える。
例えば消費者金融で金利18%で借り入れして返済できなかった場合、
72÷18=4
となり約4年で借りたお金が2倍となるということが瞬時に計算できる。
②126の法則
では次に、126の法則についても見ていこう。72の法則は元本を一度捻出するだけの運用であったが、126の法則は積立投資で2倍に到達する期間や金利を計算する方法となる。(慶應義塾大学理工学部の枇々木教授により提唱)
※こちらも多少の誤差が発生するとされている。
計算式:
126÷運用利回り(%)=積立元金が約2倍となる期間(年)
こちらも同じように税引き後の年利で3%の場合、
126÷3=42
となり、積立による定額投資で元金を2倍にするには約42年必要であることが簡単に導き出せる。
23歳で働き始めた人が定年である65歳まで勤めあげ、その間積立投資(定額)をしていた場合、その期間は42年となるので、仮に税引き後利回りが3%であれば、定年時に元本の倍の資産を手にしているということになる。
仮に積立の元金累計が1,000万円なら定年退職時にはその資産は2,000万円に到達するということだ。
実際に、この72の法則や126の法則以外にも類似の法則があるのであるが、本日は まず代表的とも言えるこの2つの法則を取り上げてみた。
今後も資産形成に役立ちそうなネタがあれば纏めていきたい。
▼Success is doing, not wishing.▼
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