異端児リーマンの記録

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海外駐在4ヶ国目、駐在員継続によるプチ アーリーリタイアを夢見る40代中年奮闘記

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【早退関連103】過去最高額となった2023年冬のボーナスについて

お越しいただきありがとうございます。


本日は、今年も近づいてきました冬のボーナス(賞与、一時金)についての話題となります。

 

2023年10月に労務行政研究所(一般財団法人)が、東証プライム上場企業の賞与・一時金妥結水準調査の結果を公表しております。

 

なんでも調査を開始した1970年以降で最高額となっているとのことで、ここからはその調査結果を細かく見ていこうと思います。

 

 

① 2023年の年末賞与妥結金額について

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以下に、労務行政研究所による東証プライム上場企業(187社)の2023年冬季ボーナスの集計結果をまとめていく。

 

<2023年年末の賞与・一時金妥結水準>
全産業:800,028円 

(前年比1.5%UP、39.0歳)

 製造業全体:831,644円 

(前年比1.7%UP、39.0歳)
  ・自動車 :956,459円
  ・鉄鋼  :925,125円
  ・電気機器:889,982円
  ・輸送機器:888,650円 
  (中略)
  ・紙パルプ:655,500円 ※業種内最下位
 
 非製造業全体:676,060円 

(前年比0.8%UP、38.6歳)
  ・情報通信:864,000円
  ・建設  :782,082円
  ・電力  :735,200円
  ・商業  :610,264円
  ・サービス:596,421円

 

まず、全体感として製造業、非製造業とも昨年比で賞与額が上昇していることが見てとれる。ただ、業種ごとにかなりばらついており、全業種で上昇しているという形ではなく、特定業種が大きく上昇し結果として全体の平均値を押し上げている形である。


前年同期比での平均値上昇に貢献している製造業の業種としては、鉄鋼(6.1%UP)、機械(6.1%UP)、自動車(3.7%UP)などが挙げられ、非製造業でも商業(3.5%UP)の伸びが顕著である。

一方で、業種によっては昨年の冬の賞与額から大幅に減額となってしまっているものもあり、製造業で紙パルプ(6.4%DOWN)、繊維(3.7%DOWN)などが、非製造業でも電力(3.6%DOWN)が目立っている。

 

<年末賞与の年別推移>

※全産業のみ 過去5年分を抜粋


2019年:747,808円 
2020年:743,698円 ↓
2021年:715,553円 ↓
2022年:786,945円 ↑
2023年:800,028円 ↑(1970年以降最高額

 

年別の推移を見てみると、COVID-19の影響が顕在化し、2021年冬の賞与額は前年比で約3.2%下落している。ただその翌年となる2022年冬のボーナスは、前年から8.5%の大幅増加に転じ、更に2023年も1.5%の続伸で、この支給水準は1970年の調査開始以降で最高額となる初の80万円台を突破する見込みである。

 

但し、これらはあくまで東証プライム市場※に上場している企業のみからの集計データとなる。乱暴な言い方をすれば、「選ばれた大手企業のみの賞与水準データ」とも言い換えられよう。

つまりこの調査結果の「39歳で全業種平均80万円」というボーナス支給額については、会社員全体の平均支給水準というわけではないため、中にはあまり実感がわかないような方もいるかもしれない。

とはいえ、日本の賞与水準がどういうトレンドにあるのかという点については、この調査結果推移から汲み取ることができそうである。
※(参考)東証プライム市場の上場要件として、「流通株式比率を35%以上にすること」「流通株式時価総額100億円以上」などの基準がある。

 

 


② 最後に

 

ここまで見てきたように、ボーナス・賞与は月齢賃金(月給)に比べても業績や景気の影響を受けて毎年大幅に変動する性質のものと言えよう。

 

そして今この曲面だけを切り出せば、ボーナス・賞与の支給水準は上昇トレンドと言えるのであるが、いつまた下落していくのかも読み難い。


以前の記事でも記載したことがあるが、このボーナス・賞与については、(自身のケースでも、若かりし頃に何も考えずに住宅ローンのボーナス払いを結構な金額で設定してしまっていたのであるが、) その実体験も踏まえて、このボーナスに過度に依存した住宅ローンの返済設定は避けるべきだと考えている。

 

COVID-19の蔓延により、実際に多の企業でボーナスの支給が減額されたり、支給が見送られたりという状況に陥っていた。このタイミングで住宅ローンの返済に苦しんだ家庭も少なくなかろう。

 

置かれている環境によりけりなのであるが、私の属する会社でもボーナスはかなり変動するため、今後もボーナスを出来るだけあてにしない生活設計(=出来るだけ資産形成に回す形)を目指したいと考えている。

 

 

 

 

 

 

▼Success is doing, not wishing.▼
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