異端児リーマンの記録

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海外駐在4ヶ国目、駐在員継続によるプチ アーリーリタイアを夢見る40代中年奮闘記

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【早退関連92】老後貯蓄額の惨状

お越しいただきありがとうございます。


本日は、老後の資産状況の現状についてです。

ここ数年、インターネット上で「老後貧乏」、「老後破産」や「下流老人」などという言葉を目にされた方もいらっしゃるかと思います。
更に、年金だけでは老後の生活費が2,000万円不足するという試算、いわゆる老後2,000万円問題も大々的にメディアでも取り上げられ大きな話題となっておりました。

 

このブログでも、下流老人や老後2,000万円問題については過去に話題として取り上げたこともございます。

 

ここからは一歩踏み込んだ内容として、現時点での老後の貯蓄に関連したデータを整理した上で、老後のための資産形成の意味合いについて今一度見つめ直していきたいと思います。

 


①老後の貯蓄関連データとその考察


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まず客観的事実として、以下に高齢者の金融資産関連のデータを纏める。

 

a)60代の金融資産保有額(全体)
平均値=1,689万円
中央値= 552万円

 

b)60代の金融資産保有額(二人以上世帯)
平均値=1,819万円
中央値= 700万円
3,000万円以上保有世帯 約2割
金融資産を保有していない世帯 約2割

 

c)70代の金融資産保有額(全体)
平均値=1,755万円
中央値= 650万円

 

出典:金融広報中央委員会(令和4年)

 

60代も70代も大多数の金融資産保有額は1,000万円にも満たないという現実を目の当たりにする。
こちらは「金融」資産であるので、持ち家の価値は含めていない。
とはいえ、例えば b) の60代の夫婦二人以上世帯における丁度真ん中に相当する金融資産保有額中央値は700万円しかない。つまりこのb)の調査全体の真ん中の人は、今後20年以上続くであろう生活や娯楽に金融資産からの切り崩しはあまり期待できず、労働により引き続き収入を得るか、年金に依存せざるを得ない状態とも言える。

 

二人以上世帯と単身者の合算である全体データではあるが、世間的にも裕福であるとされている団塊の世代がその多くを占めるc)70代の金融資産保有額で見ても、平均値ですら2,000万円を越えていない。
この世代は古き良き時代の退職金も既に受け取っているであろう「リタイア済」の方が大半であり、この世代の調査全体の真ん中の人でも650万円しか金融資産を保有していないとのことであった。

 

一方で、現在の60代や70代の方々は年金的にも逃げ切れている世代とも言われており、持ち家で且つ、国民年金と厚生年金がある程度もらえている世帯は、金融資産があまり無くてもそれほど危機的というわけではないのかもしれない。

 

とはいえ、確かにこの状況で突然老後2,000万円問題という指摘が出てくれば、現状大多数の方の金融資産額が2,000万円に全くもって届いておらず、年金だけでは生活に困窮するということになるので、大きな波紋を呼ぶわけだ。

※以前にも記載したが、老後2,000万円問題というのは平均データで収入と支出を比較し不足額が算定されたものであり、支出形態も人それぞれという中でこの不足金額の2,000万円自体は万人に当てはまらないものだと思っている。一方で、この不足額自体は別として、老後に年金にのみ依存するような生活は非常に危うい、だから若いうちからお金と向き合い、運用を含め資産を形成していくべきであるという警鐘としては、あれだけ話題に上ったということもあり十分にその役割を果たしていると言えよう。

 


②老後のための資産形成の重要性

 

異端児リーマンたち40代の世代があと20年経ったのち、現在の年金制度はそのままの条件で存続されていると見るか否か。
私を含めた多くの方はその制度に懐疑的であろう。支給年齢の引き下げは勿論、個人的には厚生年金についても改悪が進んでいくものと考えている。
その場合、今以上に老後資産の準備というものの重要度は増していくと考えるべきであろう。

 

海外駐在の手当てによる本業収入の増加や、会社負担となる現地住居費や医療費などによる支出の減少に加え、持ち家の貸し出しや自社株の持株会等の不労所得により、定年より数年だけ早退し第二の人生として仕事以外のやりたいことをフライング的に始めるコンセプトであるプチ アーリーリタイア企画でも、当然この年金の将来的な改悪リスクはライフプランシート上へも折り込んでいる。老後生活費の原資の一部であるとはいえ、年金も当てにしている私の企画上、この年金自体が不安材料なのだ。

 

自身の企画での年金改悪想定:

🔹支給開始年齢は70歳化
🔹現在の物価水準前提で現行比70%の支給額

 

正直これでリスク設定が十分とは言えないのかもしれない。だからこそ、年金にのみ依存するのではなく、若いうちから現金、株式や債権、不動産などにバランスよく分散させた資産を形成し、満を持して自身が楽しいと思える老後を安心して迎えたいと考えている。

 

アーリーリタイアや定年退職に関わらず、充実した老後生活を送る意味においては、それぞれの人生を楽しむための費用分の資産形成も不可避であり、その各人の適正値を知る意味でもライフプランシートの運用は効果的であると考えている。

 

とはいえ、私自身今すぐ仕事を辞めたいという切迫感が無いこともあり、リタイア後の資金形成のためだけに今の暮らしを完全に犠牲にするべきではないとも感じている。勿論、支出を見つめ直して無駄を省くという点は大いに賛同できるが、今やりたいことをすべて我慢して老後の資産形成のみ合理的に進めていくというのも私の考えには合わない。つまり資産形成もバランスが肝心ということである。

 

以上のように、今後の年金の改悪状況もモニターしつつ、今の暮らしをほどほどに楽しむことも放棄せず、リタイア後にそこそこ人生を楽しむための資産形成にも引き続き勤しんでいきたい。

 

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