お越しいただきありがとうございます。
本日は、実際に体験した海外駐在国での新型コロナのワクチン接種についての情報です。
以前の記事で、海外駐在員のワクチン接種の方法やワクチンの種類についての紹介をしましたが、今回はアジアでのワクチン接種状況、そしてついに回ってきた私の駐在国でのワクチン接種についての話題です。
↓以前の記事「海外駐在員のワクチン接種」
hereticsalaryman.hatenablog.com
①アジアでの最新ワクチン接種状況(2021年10月時点)
現時点での、アジア主要国(北、中央、西アジアを除く)における新型コロナウイルスのワクチン接種状況は以下となっている。
ワクチン接種率%(2回接種※):
日本 60.2%
中国 63.4%
韓国 49.7%
香港 55.9%
台湾 11.2%
インド 17.2%
バングラデシュ 10.2%
スリランカ 53.5%
シンガポール 79.6%
タイ 22.8%
マレーシア 62.6%
インドネシア 18.7%
フィリピン 22.1%
ベトナム 9.2%
カンボジア 65.7%
ラオス 26.2%
ミャンマー 6.9%
出典:Our World in Data
※一部データは複数回接種不要のワクチンの一回接種も含まれているとのこと。
中国、シンガポール、マレーシア、カンボジアは日本以上の接種率であるが、その他の国はまだまだ接種率が上がってきていない。
東南アジアに絞って見てみた場合、中国からのスペシャルサポートが目立つカンボジアはある種の例外であるが、経済格差がワクチン確保の差にも繋がっていると言える。
個人的に、東南アジアでは経済的にも比較的豊かな部類に入るであろうタイの接種率が低い点が気になっていたが、途上国を中心にワクチンを供給する国際的な枠組みコバックス(COVAX)への加盟が遅れていた点などが影響しているのかもしれない。
②駐在国でのワクチン接種体験
以前の記事で、海外駐在員のワクチン接種方法として、
a)一時帰国で日本の空港での接種(成田、羽田空港等)
b)企業による職域接種
c)駐在国日本大使館主導による接種
d)現地国政府主導による接種
という点を記載したが、異端児リーマンの駐在国でもc)が進み、ついに順番が回ってくる形となった。
日本ではファイザー社製、モデルナ社製ワクチンが主流であるが、アストラゼネカ社ワクチンも使用承認されているワクチンである。
このアストラゼネカ社ワクチンは世界で大量に生産されているが、接種初期段階でのファイザー社製やモデルナ社製との効果の差や、血栓症などの副反応懸念もあってか、日本では消費(接種)が進まない。
そこで日本政府は、使用期限を迎えて廃棄するくらいなら、困っている諸外国へあげよう!というワクチン外交を開始したとされている。(と理解している。)
世界でも、接種対象者に制限を設けたりしており、ファイザー社製、モデルナ社製に比べ、先進国を中心に活用範囲が狭いと言われている。
と、ここまでネタ振り的に?記載した通り、今回異端児リーマンに回ってきた大使館主導による邦人向けワクチン接種プログラムの対象ワクチンは、アストラゼネカ社のものである。
日本であまり普及が進んでいないアストラゼネカ社ワクチンを打つべきか?との問いへの私の答えはもちろんYESである。
途上国駐在で、新型コロナ感染拡大が続く中、日本で接種承認を受けているワクチンを現地で接種できる機会に恵まれたのである。
知人は別の地域であるが、d)現地国主導による接種で、学校施設屋外にて4時間ほどかけてシノバック社のワクチンを接種したとのことであった。
打たないよりは遥かにマシ!と自身を洗脳しているという知人に比べ、アストラゼネカ社ワクチンを邦人接種プログラムとして、日本人医師、又は日本語対応の指定病院で接種できるありがたさは、言葉では言い表せないほどである。
一方、アストラゼネカ社ワクチンを接種するに際し、リスクを把握するべく、ネット上で様々な情報を集めていた。
血栓症に関するもの、その他副反応に関するもの、そもそも論としての効果に関するものなどであるが、どれもアジア駐在員である私が打たない選択肢となりうるものではなかった。
もちろん、ファイザー社製やモデルナ社製が選択できるのであれば、そうしていたと思う。ただ途上国はワクチン購入の資金に限りがあったり、購買力(外交力)
が低かったりという問題も多く、もらえるものは何でももらい、安く手に入るものは何でも試すという傾向にあり、私の駐在する国でも実にたくさんの種類の有象無象ワクチンが、国民へ接種されている状況だ。
さて、現在既に1度目のワクチン接種を終えているが、当日の流れと副反応について、以下に記載していく。
当日の流れ
◆病院到着後、問診票記載
◆抗原検査
◆検査結果待ち(20~30分)
◆医師による診察(~10分)※アレルギー等の確認、副反応発生時の対応助言等
◆看護師によるワクチン接種
◆待合室にて待機(30分)※副反応の様子見
◆1度目の接種証明書発行
◆(希望者のみ)解熱剤購入
※到着後で1時間半(空いていれば1時間)で無事終了となった。
副反応の有無
接種当日から2日程打った方の腕が痛かったが、血栓症はもちろんの事、発熱等の症状は出なかった。
一般的なアストラゼネカ社ワクチンの情報
❏ウイルスベクタータイプのワクチン※詳細は割愛
❏実は新型コロナワクチンで最も普及している(180カ国以上)
❏最も効果的なのは1回目接種後8週間以上間隔をあけて接種する形
❏ワクチン有効性(カタログ値)76%、(デルタ株実用実績)62%
❏副反応データ
発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛
各30~50%
接種から3日以内にどれかが発症する確率80%
アナフィラキシー反応 8/100万
血栓症 2~15/100万
ギランバレー症候群 4.4/100万 等
個人的な見解であるが、現地でアストラゼネカ社ワクチン接種を2度完了させ、いつになるのか不透明ではあるが、将来の一時帰国時にファイザー社製、モデルナ社製が打てるのであれば積極的に打ち込んでいきたい。
ワクチンは打つ自由、打たない自由についても議論があるところであるが、医療レベルが十分ではない途上国では、自身のために打つべきであろうと感じている。(個人的には、途上国では特にワクチンの種類選択の自由が1番重要とも感じている。)
▼Success is doing, not wishing.▼
本日もありがとうございました。